日本人の奥ゆかしさ


最近はそんなこともないようですが,日本人は奥ゆかしい民族だったのかなということを思うことがあったので書いてみます.


今,とある事情で外国のメーカさんと製品についてやりとりをする必要があって,要求書みたいなものを書いています.相手はスイスのメーカですので,言語は当然ながら英語になるわけで一苦労しているんですが,まずは日本語で文章をまとめてから英語に直そうということにしました.


で日本語が書き終わって英語に直す作業に入ると,ちょっとした違和感を覚えました.それは,日本語の文章のほうには主語がない文章がたくさんあるということです.論文みたいなものですので一人称や二人称がないのはわかるんですが,三人称の主語もあまりなかったわけです.


例えば英語の場合だと,主語を飛ばして動詞から文章を書き始めると,それは命令形になってしまうわけですよね.ところが日本語だと,暗に主語を意味することを読み手が理解できるという不思議.もちろん,英語にもそういうのがあるのかもしれないのですが.


このあたりに,日本人の奥ゆかしさというもの,悪く言えば狡さ,うやむやさを感じます.ずばり言わないけれど,わかってくれますよね? というような感覚.そういう暗黙の了解,というような感覚が実は好きです.「結構です」という言葉が,相反する意味を持っているように.日本語というもの,日本人というものは面白かったんだな,と思いました.


同時に,日本語って難しいのだなということも思いました.外国人留学生に日本語を教えてくれ,と言われたときも困難を極めます.


ちょっとよくわからなくなってきましたが,今日はこれにて......